「髪の毛が染まりにくいし、
パーマもかかりにくくなった。
なぜでしょうか?」
外出先で、父が相談を受けました。
数本もらって帰ったその女性の髪の毛を手で触ってみたり、
マイクロスコープで毛球の観察をしてみました。
数本見ただけで、決定的なことだは言えませんが、
その時点で、発毛段階の異常は見られず、
外的な損傷に起因する可能性が高いように思われます。
すなわち、
①パーマ液、染毛剤等により化学的に損傷を受け、
多孔性毛(毛髪表面に無数の穴があき、ときには間充物質が流れ出ることもある)の
状態になっていて、薬液の定着に支障をきたしている。
②現在ご使用中のシャンプー、あるいはリンス類に
毛髪表面をコーティングする物質が含まれており、
薬液の浸透に支障をきたしている。
以上のいずれか、もしくは、両方が思いあたります。
髪の毛表面は、本来キューティクルという瓦状のたんぱく質でおおわれていて、
指で軽くつまんで滑らせると、滑りがいい方向とそうでない方向とがありますが、
今回のサンプルは、どちらへ滑らせても滑りがよくありませんでした。
ヘア・マニキュアをしていらっしゃる方の手触りにも似ていました。
まずは、シャンプーを変えてみてはいかがでしょうか。
2020.9.5