小学校5年生の
息子の髪にフケが付いて、
なかなか取れない
お子さんを散髪に連れていらっしゃったお母さんが、
「いじめられたら大変だ」と、かなり心配されたご様子で、
「できるだけきれいに」フケを除去してほしいと頼んで行かれました。
はじめにシャンプーをしてみても確かにきれいにとれず、
だからといって、肩のあたりにフケが多いわけでもない。
もしかしたらと思い、フケらしきものが付着した毛髪を一本根元で切り、
観察してみると、ヘアキャストと言われるものでした。
これは、少し専門的に言うと内毛嚢・外毛嚢が鞘状に剥がれおち、
毛の成長とともに外部へ出てきたものです。
内毛嚢・外毛嚢とは、毛穴に存在する、毛根部(ここでは毛の発生する一番初めの部分を
こう表現しておきます)~毛穴の出口よりやや下方(やや専門的には皮脂腺開口部上部)まで
の部分です。
毛を強く引っ張る習慣や、結髪、ブラッシングにより強い力が加わることで、発生するようです。
頭皮が乾燥しやすい人に多いようで、無理に除去しようとして、ブラッシングを繰り返したり、
ごしごしと強めに洗髪を繰り返すことで、一向に解決しないことが多いようです。
迎えに来られたお母さんには、
「髪を引っ張る習慣をやめることと、友達に指摘されたら、
『フケじゃなくってヘアキャストだよ』と言わせるようにして下さい」
とお話し、自然に無くなるのを待つようにお願いしました。
これまで、私が確認した経験では、小学生、中学生が、大人に比べて、多いように思います。