四里四方(出雲弁の思い出 その①)

だんでずむ

ボベメシ

ウチでは、「ボベご飯」と呼ぶ

 

近年、家具屋さんに             家具を見に行くことは少なくなった。     ちょっとした本棚などは、          ホームセンターに売っているし、       住宅には収納スペースが            予め作ってあることが多いから、        プラスチックなどでできた             収納ボックスを買ってくれば、          間に合ったりするし、             阪神大震災で、                 重いタンスが倒れたりしたことなども      影響しているかも知れない。

 

かつては、近所の家具屋さんがよくウチに来たりしていた。

 ある日、斐川町出身の営業Tさんが、頼んでおいた電話台の型が違っていたと

お詫びに来られた時のこと。 その場にいたのは、母とワタシと、

大阪生まれ大阪育ちで学生時代4年間松江に住んでいた義兄、

そして家具屋の営業Tさんとその同僚。

挨拶もそこそこに本題に入った。

Tさん;「すんましぇんねぇ、来週にはジェッタイ入りますけんねぇ。」

母;「何の手違いでしたかねぇ?」

Tさん;「そーが、商品番号の最後にある記号を、オラがイェー(A?)だ言っとおに、

イェー(E?)送って来ぅですだけん・・・・・・・・。」

母;「あら、そげでしたか」

Tさん;「ここの担当は、耳が悪いさで、前にも学習机を取ってごせ言うけん、

めどる(緑)のイス(S)をふとつ(一つ)送ってみてごしぇ』って言っとおに、

あとから、何色が良いですかいって、FAXで確認してきたけん、

しゃんとして聞いとかないけんよ』って怒ってやったけども、

めどる(緑)のつーがた(中型)の椅子ばっかりをふたあつ(二つ)送って来ぅだけん、

細工にならんですがぁ・・・・・。そぉからは、

エロ(色)はイェーゴ(英語)ちかーやに(使うように)しとぉますわぁ。」

義兄;「ミドルの2型(twoがた)、イェイ。なんのことやら、さっぱりわかりませんわぁ。」

Tさん;「そげだぁ~?」

ワンポイントアドバイス                                             ネイティヴの出雲人による出雲弁では、一つ二つが聞き取りにくいけど、二つのほうは、 ふたあつの間にの音が入ることが多い。                     相手が間違えないためのネイティヴのさりげない心遣いかもしれない。

 

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