かつらの違和感Ⅱ

かつらの違和感Ⅰでお記したように、自分で感じるところに、身近にいるご家族やご友人は、違和感をお持ちでないことが多いのです。ましてや、赤の他人の目には、違和感は生じないものなのです。

逆に、自意識が強すぎて、(自分はこれでいいと思っていても)他人の目からみると、気になる場合もあります。これは、装着位置の問題です。とてもお似合いになるかつらでも、装着位置が良好でなければ、違和感が生じます。よくあるケースを掲げてみると、

①装着位置が前すぎる

額が狭い、(天頂部の髪の毛の量が多く見えて)重い感じがする、と指摘される場合、よくあります。当店のお客様の中にもたまにいらっしゃいますが、元々の生え際よりも前に装着してしまわれる方もいらっしゃいますし、少し額を広く見せたほうがお似合いになる方もいらっしゃいます。前者は男女を問わず、後者は、ほとんど男性の方に現れます。前者は、かつらのご使用をご存知のご家族、ご友人に意見をお求めになることで解決できます。後者は、できれば、あなたのイメージに対する先入観のない私どものような専門家の意見を、素直に取り入れてもらうといいと思います。でも、現場ではなかなか難しいのが実情です。例えば、頭頂部が薄くなり、右側から自分の毛髪を持ってきて、薄毛を隠すようにしていらっしゃった方が、初めてかつらをご装着になる時、実年齢が何歳であろうと、両サイドの生え際もそれなりに後退し、髪の量もそれなりに少なくなっていることがあります。ところが、ご本人のイメージは、まったく薄毛と無関係だったころに戻りたい、という願望が勝ってしまって若いころの生え際=元々の生え際に装着しがちになります。まれにそれがお似合いになる方もいらっしゃいますが、どうしても元々の生え際に装着したいのなら、薄毛が進行しすぎないうちに、少し早めにかつらのご利用を考えられるのが最良の選択と思います。

2016.12.1

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