かつらの違和感Ⅰ

かつらの違和感不自然さ、など、愛用いただいている方の中には、いつも気掛かりだったり、時折心配になったり、という方も少なからずいらっしゃいます。

かつらの違和感、不自然さを生み出す原因、理由は各々にありますが、ここでは、ご愛用者ができることを中心に記してみたいと思います。

今回は、まず、ご利用者、つまりかつらのご愛用者本人が感じる違和感を考えてみましょう。代表的なものとしては、

①自分らしくない

という感覚的なものがあります。

なぜ、自分らしくないと感じるのでしょうか。いくつも試着してみて、いちばん似合うと思って選んだのに、です。ほとんどの場合、この問題の解決方法は、「慣れ」にあります。誰しも今までの自分のイメージが眼の奥にしっかり灼けついていて、鏡の中の自分を見るたびに違い」を探すようになってしまいます。でも、時間が解決してくれるし、また、時間の経過しか解決してくれないともいえるでしょう。今までそんなにじっくり自分の髪型を見たことないのに、細かくチェックしたりして、余計に気になったりするものですが、(∗理美容店でカットした後も、なんだかいつもと違うようで、気になることありますよねぇ)一日に何度も着けたりはずしたりしていると、大抵の人が、いつの間にか慣れて、気にならなくなられるようです。

ただ、かつらも服などと同じように、「身近な他人から見て似合っていると思われること」と「着こなし」がとても大事ですから、新しい服を買った時のように、思い切って着てみるとにかく着てみることが大事だと思います。

ある男性のお客様は、65歳で初めてかつらを着用。それまでは右からの俗に「9:1分け」「バーコード」といわれるヘアスタイルでした。当店でかつらを装着して帰って、ご家族に「変じゃないかなぁ」と聞いたら、みな口を揃えて、「前の髪型のほうが、違和感があった」と言われ、拍子抜けしたそうです。

ある女性のお客様は、薬の副作用で脱毛。それまではロングのヘアスタイルでしたが、ショートヘアのかつらをお奨めしました。装着後半年で、髪が再発毛しましたが、「自毛をカットしてください」とご来店。髪が生え揃ってからも、「友達や家族が『ショートヘアのほうが似合う』と言うから、……」と髪を長くするのをやめたそうです。

このように、かつらを装着することは、自分らしさの再発見」であると考えています。

2016.05.12

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