今回は、 「ウィッグの毛がもつれた」の巻です。
お客様から、「カツラのサイズが小さくなった気がする」
と、ご相談がありました。
が、実際はカツラの毛がもつれていて、
全頭ウィッグのネットを引っ張って、
ネットの伸縮性を妨害していました。
カツラの毛のもつれがひどい場合、
少しずつ解いていかないと、
よけいにもつれがひどくなることがあります。
力ずくでやられては、脱毛してしまいます。
毛やウィッグそのものを傷めることにもなります。
やさしく少しずつ、梳かしてやることが肝要です。
このウィッグも
人工皮膚のつなぎ目に小さな破損、
抜け毛、毛の傷みが見られました。
実らなかった「努力の痕」です。
解いた毛は、そのままだともつれやすいので、
応急措置として、アイロンでストレートに近づけます。
解く、ストレートにする、を繰り返します。
全体に櫛が通るようになったら、
アイロンでストレートにして、
シャンプーをする前に 毛の状態を整えます。
コーミングして10分程度放置して、
シャンプーします。
毛の色が褪せていたので、染毛しますが、
染毛前に、トリートメントします。
カツラに使う人毛の特性に合わせて、
トリートメントを洗い流さず、
毛を染めていきます。
染毛を終え、セットして
始めて施術の成果が判ります。
*最後に、・・・・・・・
「セットがうまく出来なくなった」、「フィット感が良くない」「ヘアスタイルが決まらない」などのウィッグのトラブルは、「もつれ」が原因のケースがよくあります。
ちょっとした「もつれ」なら、簡単に直せますが、場合によっては、無理せず、お買い求めになったお店の「プロ」に相談してみましょう。
令和7年7月