出雲北山には、
猪目洞穴という遺跡がある。
「いのめ」と読む
出雲地方には、黄泉の国を思わせる地名が所々に残る。
私が、今、即座に思い出せるだけでも
鳥取県米子市の弓ヶ浜(出雲國風土記に「夜見の嶋」とある)
松江市東出雲町揖屋の黄泉比良坂(古事記に「伊賦夜坂(いふやざか)とある」)
そして猪目洞穴は、風土記の「腦の礒(なづきのいそ)」の条に、「夢にこの礒の窟のほとりに至れば、必ず死ぬ」「黄泉の坂・黄泉の穴と言われている」記されている。
ご存知のように
アマテラス神は、現世(うつしよ)を支配し、
オオナムチ神は、幽世(かくりよ)を支配する。
古代、夢の中の世界が、幽世だったのだと思う。
「黄泉(よみ)」は「夜見(よみ)」であり、
「猪目(いのめ)」は「寝の目(いのめ)」であり、
夜見も寝の目も「イメ」=「夢」のことだろうと思う。
古語や古地名が多く残る出雲では、
言葉に意味があり、
元々、自然に対する畏敬の念も厚く、
言霊信仰、自然信仰が、染みついた土地柄である。
日々、耳にする地名や物の名、出雲言葉、その他の言葉に
私なども、何か意味があるのではないかと、
調べてみることも多々ある。
出雲によく訪れる旅人からは、
「出雲を感じるために来る」のだ、と聞く。
歌手や舞踏家、文筆家、などのアーチストの中には、
お忍びで、出雲に訪れている人もあるらしい。
夢を与えるお仕事の方たちにとって、
夢を支配するオオナムチ神のパワーが
おおいに必要だということかもしれない。
かつらのフセ





