ガイドマップのようにチラッと見てみたら
今年は、古事記編纂1300年を顕彰して、
島根神話博なるプロジェクトが行われた。
ワタシも、古事記がそれなりに好きで、
ファンタジー映画を観るような気持で、
繰り返し読んでいる。
でも、出雲で遊ぶのが
大すきなワタシにとって、
出雲遊びに少しアクセントを加えてくれるのは、
出雲国風土記の方である。
きっと、ワタシの嗜好が、
グローバルじゃぁないからかな。
唯一完本として残っている出雲国風土記は、
1300年前から、そんなに変わっていない風土を教えてくれる。
例えば、よく行った島根半島の大きな島には、木が一本もなく、
「ああ、昔は木が生えてたのだろうに、環境が悪化して、木も枯れたのだろうな。」
などと思っていたが、風土記には、1300年前も木が生えていなかった記述が残っていて、
「1300年前の人も同じ光景を見ていたのだ」、
と新たな感慨にふけることもしばしばある。
山々は、乱開発により、その稜線まで変えられたところがあるが、
海岸線は、そんなに変わっておらず、島の名称もそのまま今に至っているものもある。
海岸線以外も、所々にある、神社名は地名に相通ずるものもあり、なかなか興味深い。
1300年前と重ね合わせて歩くことができるのは出雲だけであり、
私たち出雲人は、この生活空間で、他所にはない特権を与えられているようなものである。
好きな個所、興味ある部分だけでもいいから、ぜひ一度、
風土記を読んでみると楽しいと思いますよ。(12月5日)