四里四方(カルチャー ギャップ)

  「アンタ、なに言っちょーかね」

            って言われてしまった。

 今から、5,6年前、

日御碕灯台近く 夜明け前

日御碕灯台近くで、迎えた夜明け

 

月に1,2回松江に

勉強に通っていた。

ほとんど毎回、

JRか一畑電車を利用して

往復していた。

勉強と言っても、

仕事に直接関係あることではない

講座で、興味本位。

息抜きを兼ねたようなものだったが、

何より、松江に通うことが、いい体験になった。

 宍道湖や城山には、観光客もいるけど、平日でも、地元の人と思われる人達が、

散策していて、

「観光に関して、松江は出雲よりずっと先進地だなぁ」などと思いながら、

電車の待ち時間を過ごしたものだった。

 ある日、・・・、その日は夕方、出雲で会合があり、

なるべく早く出雲に到着したかった。

松江の駅には、「先発 普通」「次発 急行」と表示されていた。

学生時代、大阪で電車を頻繁に利用していた頃のように、私は、

改札口付近で世間話をしている2人の駅員さんに、

普通に質問した、・・・・・・つもりだった。しかも、丁寧に。

    「先発の普通電車と、次発の急行とでは、

          どっちが先に出雲に着くンでしょうか?」と。

すると、一人の駅員さんが、

   「アンタ、なに言っちょーかねぇ。

         先発が先に着くに決まっちょーわねぇ。」

もう一人の駅員さんも、鼻で笑うようにしながら、

「あったーまいだがねえ」とあいの手を入れた。

ワタシは、一瞬、ムッとしたが、すぐに 

        (これは笑い話に使える) とニンマリ。

 あのお二人は、それぞれの家族に

   「今日、こぎゃんこと言うヤツがおったわぁ。

         今ンごぉ(頃)は、変なもんがお―わぁ。」

とか言って笑うんだろうなぁ、とどこまでも空想が拡がる、初冬の出来事でした。

わかる人にしかわからないだろーなぁ。出雲では、急行が前の電車を追い越さない。

速いことをひけらかすようで、それを嫌うのだ、ということにしておこう。(11月3日)

 

 

 

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